【Redmi 14C】はXiaomiから2024年10月17日に発売されたエントリークラスのスマートフォンです。まるでハイエンドスマートフォンのような大きなカメラユニットを備えたデザイン、色によって雰囲気の変わるカラーバリエーション、6.88インチの超大画面ディスプレイ、そして2万円を下回る安い価格設定が特徴で、様々な用途での活躍が期待できる一台です。以下に詳細にレビューをしていきます。
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本記事では 4GB / 128GB モデルを使用しています。
Redmi 14C のスペック
機種名 | Redmi 14C |
カラー | ・ミッドナイトブラック ・セージグリーン ・スターリーブルー |
ストレージ | 128GB / 256GB(eMMC 5.1) 1TBまでのmicroSDカードに対応 |
メモリ | 4GB / 8GB(LPDDR4X) +最大 4GB / 8GB 追加可能 |
サイズ | 縦 :171.88mm 横 :77.8mm 厚さ:8.22mm 重量:黒 ⇒ 211.9g 緑 ⇒ 207.1g 青 ⇒ 204.8g |
ディスプレイ | パネルタイプ:IPS液晶 サイズ:6.88インチ 解像度: HD+(1640 × 720) ピクセル密度:260ppi 画面占有率:89.7% ピーク輝度:450nits リフレッシュレート:120Hz タッチサンプリングレート:240Hz TÜV Rheinland低ブルーライト TÜV Rheinlandフリッカーフリー DC調光 |
プロセッサ | MediaTek Helio G81-Ultra |
バッテリー | 5,160mAh 有線充電速度:18W |
カメラ | ・メインカメラ 50MP ・フロントカメラ 13MP |
生体認証 | 側面指紋認証センサー AI顔認証ロック解除 |
対応バンド | デュアルSIM(nanoSIM × 2) 周波数帯域 2G:GSM:850/900/1,800/1,900MHz 3G:WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19 4G:B1/2/3/4/5/7/8/13/18/19/20/26/28/38/40/41/66 |
Wi-Fi | Wi-Fi:2.4GHz|5GHz |
Bluetooth | 5.4 コーデック:AAC , SBS |
位置情報 | GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou |
オーディオ | 3.5mmイヤホンジャック |
センサー類 | 仮想近接センサー , 環境光センサー , 加速度計 , 電子コンパス |
防水・防塵規格 | |
OS | Xiaomi HyperOS(Android14ベース) |
その他 | FMラジオ(ヘッドホンジャック必須) NFC |
Redmi 14C はカラー毎に雰囲気の異なる見た目はハイエンド級のスマートフォン
開封〜内容物の紹介
【Redmi 14C】のパッケージは、これまでのXiaomiスマートフォンのものとは大きく異なり、鮮やかな赤を基調としたデザインを採用しています。これは、海外で先行販売されていた際のパッケージをそのまま日本版にも流用しているためと考えられます。日本向けにローカライズしないことでコストを抑え、より安価に製品を提供しようというXiaomiの戦略が垣間見えます。
普段Xiaomiのスマートフォンに慣れ親しんでいる方にとっては、少し違和感があるかもしれませんが、これは企業努力の一環として捉えることができるでしょう。
本機のパッケージには、以下のものが同梱されています。
- スマートフォン本体
- SIMピン
- 充電器一式(ACアダプタ、USB Type-Cケーブル)
- 透明TPUケース
- クイックスタートガイド
付属品が充実している点は、【Redmi 14C】の魅力の一つと言えるでしょう。特に、ケースが付属しているため、別途購入する必要がなく、すぐにスマートフォンを保護できるのは嬉しいポイントです。
また本機には、33W出力に対応した急速充電器が同梱されています。しかし、後述するように【Redmi 14C】本体は最大18Wの充電速度にしか対応していないため、充電器の性能がオーバースペックになっています。
真意はわからないですが、うれしいポイントです。
本体外観の紹介
今回レビューするのは「スターリーブルー」です。夜空をイメージしたグラデーションカラーで、キラキラと輝くラメが美しい幻想的な仕上がりになっています。
他のカラーバリエーションとしては、シックで落ち着いた印象の「ミッドナイトブラック」と、高級感のあるレザー調の「セージグリーン」があります。単に色が違うだけでなく、素材感や質感で差別化を図っている点は【Redmi 14C】の大きな特徴と言えるでしょう。
「スターリーブルー」についてはサラサラとした背面素材で汚れや指紋が付きにくい印象です。
リアカメラはシングルカメラですが、LEDフラッシュライトや用途不明のレンズ(深度測定用?)などを含めた4つのレンズが大きな円形のカメラユニット内に配置されているように見えるデザインをしています。このデザインは、【Xiaomi 14 Ultra】のようなカメラに特化したハイエンドスマートフォンを彷彿とさせますが、個人的には、ローエンドモデルである【Redmi 14C】に採用されているのは少し違和感があります。とはいえ、4つのレンズがシンメトリーに配置されたデザインは、見た目のバランスが良く、高級感を演出しているとも言えます。
Xiaomi 14 Ultra のレビュー記事はこちら
サイドフレームはスタイリッシュなフラットフレームを採用していますが、素材は樹脂製です。ぱっと見ではデザイン性の高さを感じますが、よく見ると価格相応の質感であることは否めません。インターフェースとしては、上部側面に3.5mmイヤホンジャックを備えています。
下部側面にはスピーカーとUSB Type Cの充電口、そしてマイク穴を、
背面向かって左側側面には音量ボタンと指紋認証センサー内蔵の電源ボタン、
背面向かって右側側面にはSIMスロットを備えています。
日本スマホ市場では丸形カメラユニットはとても珍しい形状です!
画面保護フィルムは初期装備
本機のディスプレイには、購入時から保護フィルムが貼られています。品質も悪くはないため、そのまま使用しても問題ないでしょう。ただし、指紋が目立ちやすい素材なので、気になる方は別途保護フィルムを購入するのも良いかもしれません。
フラットディスプレイなのでガラスフィルムとの相性は抜群です!
透明の保護ケースも付属
また、専用のTPU保護ケースが付属しています。透明なのでスマートフォンの美しいデザインを損なうことなく保護でき、別途ケースを購入する必要がないのは嬉しいポイントです。
大きなカメラユニットは開放的なので、傷を付けたくない人は対策が必要です。
重量は200g越えのヘビー級
重量はカラーバリエーションによって若干異なります。今回レビューした「スターリーブルー」の公称値は204.8gですが、保護フィルムを貼った状態での実測値は204.5gでした。他のカラーもほぼ同じ重量で、いずれも200gを超えています。最近のスマートフォンとしては、決して軽いとは言えない重さです。
付属している専用保護ケースを装着した状態で軽量したところ、225.5gという結果でした。
ただし大画面スマホとしては軽い部類であるとも言えます。
全てのスマートフォンの中でも最大級の大きさ
本機は、6.88インチの大画面ディスプレイを搭載していることもあり、全体的なサイズは大きめに設計されています。iPhone 16 Proと比較すると、長さも幅もかなり大きいことが分かります。
ただし、厚さは8.22mmと薄いため、持ちにくさは軽減されています。とはいえ、片手での操作は難しいサイズ感と言えるでしょう。
ポケットやカバンの中ではなかなかの存在感を発揮します。
Redmi 14C はXiaomi史上最大級のディスプレイサイズを誇る
6.88インチの超大画面ディスプレイを搭載
【Redmi 14C】は6.88インチの大型液晶ディスプレイを搭載しています。この大画面は、動画視聴の際に迫力のある映像体験を提供し、Webページ閲覧時には多くの情報を一度に表示できるという利点があります。しかし、画面上部には水滴型のノッチがあり、下部ベゼルも広いため、やや時代遅れな印象を受けます。これは、コストを抑えたローエンドモデルであるがゆえの妥協点と言えるでしょう。
画面解像度はHD+(1640×720)と、最近のスマートフォンとしては低めです。加えて画面サイズが大きいため画素密度が低くなり、画像や動画がやや粗く見えることがあります。高精細な画像や動画を楽しみたい方には、物足りないと感じるかもしれません。
リフレッシュレートは120Hzに対応
ディスプレイのリフレッシュレートは最大120Hzに対応しています。これは、低価格帯のスマートフォンとしては珍しく、滑らかな画面スクロールやアニメーション表示を体験できます。Webサイトの閲覧やSNSの利用など、日常的な操作がより快適になるでしょう。
ピーク輝度は450nits
ディスプレイの明るさ(輝度)は最大450nitsです。これは液晶ディスプレイとしてはかなり明るい方なので、普段使いには十分な明るさと言えます。室内では問題なく画面が見えますが、日差しの強い屋外では少し見にくいと感じることもあるかもしれません。
有機ELの場合はもっと明るくなりますが、製品単価が跳ね上がります
Redmi 14C は Xiaomi オリジナルのオペレーションシステムを採用
Android14をベースにした「Xiaomi HyperOS」を搭載
【Redmi 14C】は、Xiaomiが開発したAndroidベースのオペレーティングシステム「Xiaomi HyperOS」を搭載しています。セキュリティやパフォーマンス面が強化されており、シンプルで直感的なUIが特徴です。スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、IoTデバイスなど、他のXiaomiデバイスとの連携も強化されています。
また初期状態では、Google系のアプリに加えて、Xiaomiオリジナルアプリが多数プリインストールされています。必要に応じて、ホーム画面からアンインストールまたは無効化することができます。
ストレージ容量は128GBか256GBから選択可能
本機のストレージ容量は ストレージ容量は128GBまたは256GBから選択できます。容量が足りなくなった場合でも、最大1TBまでのmicroSDカードに対応しているため、大量のデータを保存できます。
ただし、初期状態での使用済みデータ容量は約24GBで、128GBモデルを購入した場合、実際に使用できる容量は約104GBとなります。この点を考慮して、ストレージ容量を選択するようにしましょう。
Hyper OS は初期状態で使用されているストレージ容量が多すぎる点はデメリットっす。
Redmi 14C は価格相応のエントリークラスの処理能力
AnTuTuベンチマークの結果は約26万点
SoCには「MediaTek Helio G81-Ultra」を搭載しており、スマートフォンの性能を測るAnTuTuベンチマークテストVersion10.3.6にて約26万点を記録しました。このスコアは直近のスマートフォンの中では下限値に近く、エントリークラスの処理能力を備えたスマートフォンと言えます。メッセージのやり取りや通話、WEB閲覧や動画鑑賞など、基本的な操作は問題なく行えますが、動作に若干のもたつきを感じる場面もあるかもしれません。ゲームや動画編集など、負荷の高い操作にはパワー不足を感じることがあります。ライトな使い方に限定して使用することをお勧めします。
⇩AnTuTu V10のスコア結果⇩
機種名 | 得点 | SoC |
vivo X100 Pro | 2,054,033 | MediaTek Dimensity 9300 |
Xiaomi 14 Ultra | 2,022,587 | Snapdragon 8Gen3 |
OnePlus12 | 1,856,957 | Snapdragon 8Gen3 |
POCO F6 Pro | 1,555,253 | Snapdragon 8Gen2 |
iPhone 15 Pro | 1,537,143 | A17 Proチップ |
Xiaomi 13T Pro | 1,479,727 | MediaTek Dimensity 9200+ |
Xiaomi 12T Pro | 1,284,359 | Snapdragon 8+Gen1 |
Google Pixel 9 Pro XL | 1,157,880 | Google Tensor G4 |
Google Pixel 7 | 975,199 | Google Tensor G2 |
Google Pixel 6 | 843,237 | Google Tensor |
Redmi Note 13 Pro+ | 769,953 | MediaTek Dimensity 7200 Ultra |
arrows We2 Plus | 609,869 | Snapdragon 7s Gen2 |
Blackview BL8000 | 577,577 | MediaTek Dimensity 7050 |
Blackview N6000 | 405,376 | MediaTek Helio G99 |
UMIDIGI A15T | 394,070 | Mediatek Helio G95 |
UMIDIGI G6 5G | 373,817 | MediaTek Dimensity 6100+ |
UMIDIGI A15 | 301,934 | UNISOC T616 |
Redmi 14C | 261,903 | MediaTek Helio G81-Ultra |
UMIDIGI G3 Max | 256,151 | UNISOC T606 |
設定から仮想メモリを追加可能
設定から仮想メモリを設定することで、ストレージの一部をメモリとして使用できます。本機はRAM4GBモデルは4GB、RAM8GBモデルでは8GB拡張できるため、もともとのメモリ容量を倍増することが可能です。ストレージに余裕がある場合は、より快適な操作体験のために本機能を活用することをおすすめします。
① 「設定」を開く
② 「追加設定」をタップ
③ 「メモリ拡張」をタップ
④ 好きな容量を選ぶ
⑤ 再起動
空きストレージ容量を活用するため、データをたくさん保存してしまうと機能しないので注意です。
Xの挙動をチェック
X(旧Twitter)の動作については、起動からスクロール、画像表示まで、特に問題なく動作しました。ただし、これは使用中のメモリを解放した状態でのテスト結果です。状況によっては動作が重くなる可能性があるため、メモリの管理には注意が必要です。
ホーム画面にウェジェットで「クリーナー」を設置すると簡単にメモリを解放できます。
Redmi 14C のバッテリー性能は優秀
省電力性能が高く長時間使用可能
バッテリーテストは「PCMark for Android」を使用し、画面リフレッシュレート120Hz、輝度と音量を共に50%に固定して実施しました。その結果、バッテリー残量100%から20%になるまでに15時間16分を要しました。単純計算で、0%になるまで使い続けた場合は約19時間5分となります。
処理能力が低い点は、逆に言えば電力消費が少ないということでもあります。そのため、大画面で120Hzのリフレッシュレートのディスプレイを搭載しているにもかかわらず、長時間駆動を実現できています。これは、本機の省電力性能の高さを示していると言えるでしょう。
⇩バッテリーテストスコア結果⇩
機種名 | 記録時間 | バッテリー容量 |
UMIDIGI A11 Pro Max | 23時間17分 | 5,150mAh |
UMIDIGI A11 | 23時間05分 | 5,150mAh |
Blackview BL8000 | 22時間43分 | 8,800mAh |
UMIDIGI A15T | 22時間11分 | 5,000mAh |
UMIDIGI A15 | 21時間56分 | 5,000mAh |
OnePlus 12 | 20時間56分 | 5,400mAh |
vivo X100 Pro | 20時間35分 | 5,400mAh |
Redmi Note 11 | 19時間50分 | 5,000mAh |
UMIDIGI G3 Max | 19時間21分 | 5,150mAh |
Redmi 14C | 19時間5分 | 5,160mAh |
Google Pixel 9 Pro XL | 18時間3分 | 5,060mAh |
UMIDIGI A13S | 16時間15分 | 5,150mAh |
arrows We2 Plus | 16時間3分 | 5,000mAh |
UMIDIGI G6 5G | 17時間13分 | 5,000mAh |
Redmi K40 / POCO F3 | 16時間10分 | 4,520mAh |
POCO X3 Pro | 16時間10分 | 5,160mAh |
Google Pixel 6 | 15時間53分 | 4,614mAh |
Blackview N6000 | 15時間43分 | 3,880mAh |
Redmi Note 13 Pro+ | 15時間17分 | 5,000mAh |
Xiaomi 12T Pro | 15時間07分 | 5,000mAh |
UMIDIGI A13 Pro | 14時間57分 | 5,150mAh |
Redmi Note 12 Pro | 14時間52分 | 5,000mAh |
Xiaomi 13T Pro | 14時間50分 | 5,000mAh |
Xiaomi 14 Ultra | 14時間37分 | 5,000mAh |
POCO F6 Pro | 14時間23分 | 5,000mAh |
Google Pixel 7 | 14時間00分 | 4,355mAh |
HONOR 50 | 13時間29分 | 4,300mAh |
Redmi 10 | 13時間04分 | 5,000mAh |
Blackview A100 | 8時間41分 | 4,680mAh |
バッテリー保護機能を搭載
設定アプリからバッテリーセーバーを選択することで、省電力モードに切り替わり、バッテリーの持ちを良くすることができます。充電できない環境下で特に役立ちます。
バッテリーセーバーも強弱があり、状況によって使い分けることが可能です。
さらに、バッテリーの寿命を保護する機能として、「Xiaomi 14 Ultra」やiPhoneにも搭載されている「80%で充電を止める」機能も備わっています。この機能を有効にすることで、バッテリーの劣化を抑える効果が期待できます。
ライトユーザーの人はこの機能を活用してもいいかもしれません!
有線充電の速度は最大18Wに対応
充電速度は最大18Wに留まります。近年のスマートフォンの中では高速充電とは言えませんが、最低限の速度は備えていると言えるでしょう。
一般的なPD規格の充電器で最速の充電速度が出るので良心的です!
Redmi 14C はシングルスピーカーでサウンド性能はいまひとつ
没入感、臨場感に欠けるシングルスピーカー
【Redmi 14C】のスピーカーは、本体下部側面に1基のみ搭載されたシングルスピーカーです。そのため、スマートフォンを横向きにして動画を視聴すると、左右どちらか片方からしか音が出ません。音質自体は特に悪くはありませんが、シングルスピーカーであるがゆえに、音の広がりに欠け、動画視聴時に臨場感や没入感を得にくい点は否めません。
せっかくの大画面、動画視聴の際必要となる性能はもう少し拘ってほしかった。
対応Bluetoothコーデックは必要最低限
Bluetoothコーデックは、SBC、AACに対応しています。ただし、Qualcomm® Snapdragon Sound™やaptX Adaptive、aptX Lossless、LDAC等には対応していません。そのため、対応するワイヤレスイヤホンをお持ちの方や、より高音質な音楽再生を求める方は注意が必要です。
本体価格を考えれば及第点です。
Redmi 14C はサイド指紋認証と顔認証に対応
電源ボタンに指紋認証センサーを搭載
【Redmi 14C】は、電源ボタンに指紋認証センサーを内蔵したサイド指紋認証システムを採用しています。指を軽く触れるだけで、素早くロックを解除できます。認識精度と速度も高く、ストレスなく使用できるでしょう。
顔認証にも対応 しかし認証後のスワイプが手間
本機は顔認証システムに対応しており、その精度と速度は十分に実用的です。しかし、Xiaomiの特徴として認証後に画面を上にスワイプする必要があり、煩わしくて使用しずらい点は残念です。
筆者は指紋認証を多用しています!
Redmi 14C は明るいシーンでのみ実用的なカメラ性能
メインカメラ 50MP
オート撮影
【Redmi 14C】は、一見するとハイエンドモデルのような特徴的で派手なカメラユニットを搭載していますが、実際のカメラ性能は見た目ほどではありません。明るい場所ではきれいな写真を撮影できますが、Xiaomiのスマートフォンによく見られるような鮮やかな色調補正は控えめです。また、逆光時や夕方など、光量が少ない状況での撮影では、黒つぶれやノイズが目立ちやすくなります。これは、カメラのハードウェアスペックがそもそも価格相応であることを示しています。
及第点です!
ポートレートモード
4眼レンズのように見えるカメラですが、実際には2眼レンズで構成されています。うち1つのレンズの用途は公表されていませんが、深度測定用のレンズである可能性が高く、ポートレートモードなどで背景ぼかし効果を生み出すために使用されていると考えられます。ポートレートモードの仕上がりは悪くないため、背景をぼかした雰囲気のある写真を撮りたい場合は、積極的に活用してみましょう。
夜景モード
前述したように、本機のカメラはハードウェアのスペックが低いため、Xiaomi自慢の夜景モードをもってしても、暗所や夜景の写真はノイズが目立つ粗い写真になってしまいます。美しい夜景を撮影したいという方には、【Redmi 14C】は不向きです。あくまで、明るい環境下での撮影に適したカメラと言えるでしょう。
望遠性能
本機は望遠カメラを搭載していないため、ズーム撮影はメインカメラのデジタルズームに頼ることになります。カメラ性能は全体的に低いものの、50MPという高い解像度のおかげで、低倍率のズームであれば実用的な写真を撮影できます。
最大ズームは10倍です。
Redmi 14C は手振れ補正が効かず使いづらい動画性能
画質を下げてもブレブレの動画に
【Redmi 14C】の動画撮影は、最大解像度1080p、最大フレームレート30fpsに制限されています。そもそも高解像度・高フレームレートでの撮影設定ができない上に、手ブレ補正機能も搭載されていません。そのため、撮影できる動画のクオリティは低いと言わざるを得ません。
他社の同価格帯スマートフォンでは、手ブレ補正機能がなくても4K撮影に対応しているなど、低スペックながらも工夫が見られることが多いです。しかし、【Redmi 14C】の動画撮影機能には、残念ながら目立った特徴や利点が見当たりません。
Redmi 14C は物理SIMカード2枚入れることができるデュアルSIMに対応
2番号の運用が可能
【Redmi 14C】は、2枚のnanoSIMカードを挿入できるデュアルSIMに対応しています。さらに、microSDカードスロットも独立しており、SIMカード2枚とmicroSDカードを同時に使用できるトリプルスロット仕様です。
これは、ストレージ容量を拡張しながら2つの電話番号を使い分けたいユーザーにとって、大きなメリットと言えるでしょう。例えば、仕事用とプライベート用のSIMカードを使い分けたり、音声通話用とデータ通信用のSIMカードを使い分けたりするなど、様々な用途に対応できます。
なお、eSIMには非対応です。
幅広い通信バンド帯に対応
2G:GSM:850/900/1,800/1,900MHz
3G:WCDMA:B1/2/4/5/6/8/19
4G:B1/2/3/4/5/7/8/13/18/19/20/26/28/38/40/41/66
幅広い4Gバンドに対応しているため、キャリアを選ばずに満足できる通信が可能です。しかし、5Gによる高速通信には非対応です。
VoLTEや技適にもしっかりと対応
日本国内モデルとなるため、VoLTEや技適などにもしっかりと対応しています。また、SIMカードを挿しただけで自動でAPNが選択され通信可能となります。
Redmi 14C はGPSを搭載でカーナビとしての活躍が期待できる
GPSによる位置情報サービスが利用可能
GPSを搭載しているため、位置情報を活用したアプリ等も問題なく使用することができます。
大画面で地図が見やすいです!
おサイフケータイや防水機能は非対応
残念ながらおサイフケータイ(FeliCa)には対応していません。また、防水・防塵性能も備わっていません。しかし、NFCには対応しているため、NFC対応のクレジットカードや電子マネーでの決済が可能です。
Widevine L1に認証
また本機はWidevine L1に認証されており、NetflixやAmazonプライムビデオを高画質 (HD) で再生できます。
大画面で映画を楽しめます!
Redmi 14C の価格
4GB / 128GB モデル
定価 ⇒ 17,980円
8GB / 256GB モデル
定価 ⇒ 23,980円
まとめ:安価で大画面のローエンドスマートフォン
【Redmi 14C】は1万円台から購入できるという驚きの価格設定ながら、大画面ディスプレイや50MPカメラ、デュアルSIM対応など、日常使いに十分な機能を備えたエントリースマートフォンです。コストパフォーマンスを重視する方や、初めてスマートフォンを使う方、サブ機として利用したい方にとっては、魅力的な選択肢と言えるでしょう。
ただし、処理性能やカメラ性能は価格相応であり、ゲームや写真撮影をメインに楽しみたい方には不向きです。また、おサイフケータイや防水防塵には対応していない点も注意が必要です。
また、大画面であることを活かして、より快適な動画視聴体験を提供できるポテンシャルを秘めていると感じました。しかし、画面解像度やサウンド性能は価格相応で、物足りなさを感じます。コスト面を考慮すると難しい部分もあるかと思いますが、せめて画面解像度やスピーカーをもう一段階向上させるなど、動画視聴に特化した仕様であれば、さらに魅力的な製品になったのではないでしょうか。
総合的に見ると、【Redmi 14C】は、価格を最大限に抑えつつ、基本的な機能をしっかり押さえたスマートフォンです。用途を限定して割り切って使うのであれば、十分に満足できる一台となるでしょう。