中国のイヤホン専用メーカー「SOUNDPEATS(サウンドピーツ)」より発売された低価格ローエンドTWS(ワイヤレスイヤホン)の【SOUNDPEATS Clear】についてレビューをします。価格は非常に安く同社の中でもローエンドの一位置付けとなる本機ですが、故に軽く、そしてとてもおしゃれなクリアデザインとなっています。以下に詳細にレビューをします。
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SOUNDPEATS Clear のスペック
機種名 | SOUNDPEATS Clear |
色 | ・ブラック ・ベージュ ・ホワイト ・ブルー |
寸法・重量 | イヤホン重量:約4.2g(片側) ケースサイズ:57 × 23 × 50.2mm ケース重量 :約45g(イヤホン含む) |
SoC | |
ドライバーサイズ | 12mm バイオセルロース振動板 |
マイク | 計6基(片側3基) |
対応コーデック | SBC,AAC |
Bluetooth | バージョン 5.3 通信範囲:10m |
バッテリー | バッテリー容量:400mAh(ケース) 38mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約7時間(イヤホン単体) 約40時間(ケース併用) |
充電仕様 | 充電時間:約1.5時間(イヤホン本体) 充電ポート:USB Type C |
アクティブノイズキャンセリング | 非対応 |
通話時ノイズキャンセリング | ENCノイズキャンセリング対応 |
外音取り込み | 非対応 |
防水規格 | IPX4 |
専用アプリ | 対応 |
その他 | カナル型 タッチコントロール ゲームモード 片耳モード 専用アプリ対応 技適マーク取得済み |
SOUNDPEATS Clear はデザイン性重視のローエンドTWS
開封〜パッケージの紹介
パッケージは製品の写真を大きく表示した白を基調とした正方形でコンパクトな化粧箱を使用しています。私は黒を購入しましたので黒色の商品が表示されていますが、購入した製品カラーに合わせてパッケージの製品の色も変わります。
パッケージをカラー別に分けている点、SOUNDPEATSの余力を感じます。
パッケージに日本語の表示はなく背面には商品の説明が英語でつらつらと記載されています。また、各種認証マークが表示されていますが、その中には技適マークを確認することができます。
内容物の紹介
本体の他には交換用サイズ違いのイヤーピースが2セットと、充電ケーブル、そして日本語表記に対応した取扱説明書が同梱されています。
本体外観の紹介
充電ケースはその名の由来でもあるように半透明の樹脂素材で構成されています。内部のイヤホンの全貌が蓋をした状態でも確認することができます。
充電ケース裏面は蓋のヒンジ部に社名の入ったプレートが埋め込まれています。
下部には充電用ケーブルの差し込み口(USB Type C)と、リセットボタンを備えます。よく見ると下部の内部にメーカー名が刻まれていて、目につかないところにも拘りを感じるデザインをしていて、とてもクールです。なお、充電ケースの表面はとても傷がつきやすく、あっという間に線傷が増えていきます。
低価格帯のTWSなので、多少傷がつきやすい素材であることは目をつむりましょう!
イヤホンは置くように収納
イヤホンは通称「うどん型」で、充電ケースという椅子に座っているように収納されています。もちろん磁力で吸着されているので、収納の際はパチッと吸い込まれるように据え置くことができます。また、充電ケースには充電状況確認用のLEDを備えています。
充電ケースの半分ぐらいの表面積が蓋にあたるため、とてもイヤホンを取り出しやすく収納しやすい設計となっています。
イヤホン本体もケース同様にクリアの樹脂で設計されています。内部の基盤を見ることができ、搭載されたマイクやチップが見え男心をくすぐるデザインです。イヤホン本体には接続状況確認用のLEDは搭載されていませんでした。
注意点!!
上記画像のように収納位置が甘くても蓋を閉じることができてしまいます。その場合は、接続デバイスとのペアリングが切れていない状態となるため注意が必要です。
左右に合計6基のマイクを搭載
マイクが計6基搭載されており、通話時のノイズキャンセリング等で機能します。また、純正のイヤーチップは内部が青色で、とてもおしゃれです。
イヤホン本体の片方の重量は実測で4.1gという結果でした。ほぼ公称値です。機能が少なく、搭載されている部品が少ないため、とても軽い設計となっている点はこのTWSの大きなメリットです。
充電ケースを含む総重量は約44gとこちらも軽いです。しかし、サイズ感は少し大きく、コンパクトという点には拘ることなく設計されていることが分かります。
デザイン性の長けた安価なモデルというコンセプト
先述している通り、軽量ですがサイズは大きめ。デザイン性を一番重視しているモデルです。
SOUNDPEATSはバリエーション豊富で、わかりやすくてとても好き!
SOUNDPEATS Clear はBluetooth5.3の安定した接続を実現
接続方法は一般的で超簡単
接続方法
接続方法一般的なTWSと同様、充電ケースの蓋を開けてイヤホン本体を取り出すと、接続待機状態になります。この状態で接続したい機器側で設定を行うことでペアリングが完了します。
ペアリング後の接続
ペアリング後の接続一度ペアリングした機器であれば、以降は充電ケースを開けてイヤホンを取り出すだけで自動的に接続されます。
Bluetooth5.3による安定した接続を実現
干渉防止機能の大幅な向上と、より安定した接続が可能な最新のBluetoothバージョン5.3を搭載しています。人通りの多い場所や電車の中でも通信が途切れにくく、かつ消費電力や遅延を低減する高い接続安定性があります。
マルチデバイス接続機能は非搭載
残念ながら、同時に2台のデバイスに接続することができる「マルチデバイス接続」機能には対応していません。
SOUNDPEATS Clear は通話時ノイズキャンセリング機能を搭載
アクティブノイズキャンセリング機能は非搭載
本機は音楽再生時の周囲の環境音をカットしてくれるアクティブノイズキャンセリング機能は搭載されていません。とは言え、カナル型のイヤホンですので物理的に周囲の音はカットされる仕様です。
クリアな音声で通話が実現可能
通話時には、複数のマイクが機能し、自分の発声した言葉をクリアな状態で通話相手に伝えることができます。
SOUNDPEATS Clear はバイオセルロース複合振動板を採用で透明感のあるサウンドを再現
対応コーデックはSBCとAACのみ
コーデックとは機器を接続するための方式の事で音質や遅延性に関係するのですが、残念ながら次世代高音質コーデックであるaptXコーデックやLDACコーデックには非対応となっています。そのため高解像度の音源の再現性は低いため、音質に拘る人には向かないTWSです。
基本的にはACCで接続されるはずです。
12mmのダイナミックドライバーはSOUNDPEATSオリジナルのバイオセルロース複合振動板を採用
本機は同社オリジナル技術となる植物由来のバイオセルロース素材を使用した振動版を採用し、ナチュラルで繊細かつダイナミックな音楽を再生することができます。また12mmの大型ドライバーを搭載しており、低音の音圧もあり迫力のあるサウンドを再現することができます。
筆者の聴いた感想
価格に対する音質についてはとても良いと捉えています。突出している特徴はありませんが、全体的にバランスよくクリアなサウンドを奏でてくれる印象です。もちろん、音質特化TWSの「SOUNDPEATS ENGINE4」や「SOUNDPEATS Opera 05」と比較すると解像度は低いのですが、例えばユーチューブの視聴や移動中の音楽鑑賞の際などでは一切のストレスを感じることはありません。
SOUNDPEATS Clear は豊富なタッチ操作に対応
内容 | 操作方法 |
電源オン | ・イヤホンをケースから取り出す ・イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電源オフ | ・イヤホンをケースに戻す ・イヤホンを10秒ロングタッチ |
再生 / 一時停止 | イヤホンを2回タッチ |
音量を上げる | 右のイヤホンを1回タッチ |
音量を下げる | 左のイヤホンを1回タッチ |
次の曲 | 右のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
前の曲 | 左のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電話を受ける / 切る | イヤホンを2回タッチ |
着信拒否 | 着信中イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
通話切換 | 通話中イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
手動ペアリング | イヤホンを6秒ロングタッチ |
SIri / Googleアシスタント | 右のイヤホンを3回タッチ |
ゲームモード オン / オフ | 左のイヤホンを3回タッチ |
イヤホンのタッチセンサーによる操作の種類も豊富にあり、これらを覚えて利用することで非常に快適に音楽鑑賞を楽しむことが出来ます。また、タッチ操作のカスタマイズや無効かが可能です。
SOUNDPEATS Clear は専用アプリに対応
アプリは非常に見やすく直感的な操作が可能
AndroidとiOSどちらも公式アプリに対応しており、様々な操作をこのアプリ上ですることができます。「タッチキーのワンクリック機能を無効にする」という機能が優秀で、頻繁にタップで誤作動させてしまう筆者はよくオンにして使用しています。
プリセットイコライザーやカスタマイズイコライザーを使用可能
イコライザーについては多くの種類のプリセットや、自分で手動で調整のできるカスタマイズがあります。
また、アダプティブイコライザーなるものが存在します。アプリ内でユーザーの聞こえる音域をテストし、その結果を元に自動でカスタマイズされたイコライザーを使用することができるようになります。
私はプリセットの「SOUNDPEATSクラシック」を使用しています。
ファームウェアアップデートに対応
アプリ上でファームウェアのバージョン確認及びアップデートの実行が可能です。
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新アプリ【PeatsAudio】に対応
SOUNDPEATSの新アプリ【PeatsAudio】にも新たに対応をしました。基本的な操作は旧アプリと同じですが、UIが向上しているうえ、タッチ操作のカスタマイズが可能となります。
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SOUNDPEATS Clear はIPX4の防水規格に対応
本機はイヤホンのみではありますが、防水規格『IPX4』に対応しています。雨や汗程度であれば故障する心配はありません。
IPX4:あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない。
SOUNDPEATS Clear は付加価値を付けずに価格を優先
高価なTWSでは音楽を聴けるだけではなく利便性や実用性を良くするための様々な付加価値が搭載されていますが、本機はあくまでデザイン性と価格面を重視したモデルで差別化を図っている商品であり、故に下記機能は非搭載となります。
・次世代高音質コーデック
・ワイヤレス充電
・マルチデバイス接続機能
・アクティブノイズキャンセリング
・外音取り込みモード
・インイヤー検知
ただ音楽を聴けるだけのデバイスと思ってください。
SOUNDPEATS Clear の価格
Amazon定価
⇒ 4,580円
まとめ:付加価値を省いたことにより価格が安くデザイン性に長けたTWS
本機はワイヤレス充電機能や音楽視聴中のノイズキャンセリング機能はありません。利便性や音楽への没入感を強めるための機能はありません。故に製品が安く、軽く扱いのしやすイヤホンに仕上がっている製品です。省ける機能をすべてそぎ落としてはいるのですが、TWSの本質である音楽を聴くという点においては拘っているいます。それは12mmのダイナミックドライバーや独自技術であるバイオセルロース複合振動板等を採用している部分で、価格や安いけど音質面はないがしろにしているわけではないということを音楽を視聴してとても実感することができます。TWSの使用頻度は多い人にはお勧めはできませんが、価格の安いラフに使えるイヤホンを探している人にとっては最適解ではないでしょうか。