中国のイヤホン専用メーカー「SOUNDPEATS(サウンドピーツ)」は安価な価格設定ながら高音質で上質なANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載しているTWS(トゥルーワイヤレスイヤホン)を多く販売していますが、最近ではハイレゾに対応をした商品ラインナップを多く展開しています。その中には先日レビューをしたコンパクトモデルの【SOUNDPEATS Mini Pro HS】や、インナーイヤー型の【SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS】、そしてカナル型の【SOUNDPEATS Capsule3 Pro】が存在します。
今回は【SOUNDPEATS Capsule3 Pro】を入手しましたので、細かくレビューを行いたいと思います。
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SOUNDPEATS Capsule3 Pro のスペック
機種名 | SOUNDPEATS Capsule3 Pro |
色 | ・ブラック |
寸法・重量 | イヤホン重量 :約4.97g(片側) ケースサイズ :67.31×50.0×25.9mm ケース重量 :約48.0g(イヤホン含む) |
チップセット | ? |
ドライバーサイズ | 12mm バイオセルロース製の振動板 |
対応コーデック | AAC,SBC,LDAC |
Bluetooth | バージョン 5.2 通信範囲:10m |
バッテリー | バッテリー容量:500mAh(ケース) ,35mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約8時間(ANC OFF , イヤホン単体) 約57時間(ANC OFF , ケース込み) |
充電仕様 | 充電時間:約1.0時間(イヤホン本体) 充電ポート:USB Type C |
アクティブノイズキャンセリング | 最大43dBノイズキャンセリング |
防水規格 | IPX4 |
その他 | カナル型 通話用内蔵マイク:高感度MEMSマイク*2(片側) 通話時cVcノイズキャンセリング タッチコントロール 専用アプリ対応 技適マーク取得済み |
SOUNDPEATS Capsule3 Pro の外観をチェック
開封〜パッケージの紹介
SOUNDPEATSでは毎度おなじみとなっている正方形でコンパクトなパッケージとなっていますが、特殊な加工は一切なく、商品に対し少し質素な安価な印象を抱いてしまいます。ほぼ同時期に発売された同じ価格帯で同じハイレゾ対応商品の【SOUNDPEATS Mini Pro HS】ではより高価に感じる加工が施されている為、なぜ本機は特別感を感じないパッケージの仕様に設定したのか理由が気になってしまいます。
とはいえ、所詮はパッケージ。大切なのは商品本体です。
パッケージにはLDACマークや技適認証マークを確認
パッケージ裏側にはLDAC対応のマークを大きく表示しています。
そしてパッケージの側面には各種認証マークが印刷されており、その中には技適認証済みのマークを確認することができます。
SOUNDPEATSの商品は全て技適認証されています。
内容物の紹介
本体の他には交換用のイヤーピース(サイズ:S/M/L 各1ペア)と、充電用のタイプCケーブル、そして取扱説明書が同梱されています。取扱説明書にはもちろんのこと日本語による記載があります。
一万円以下のイヤホンながら、良心的な付属品であると思います。
本体外観の紹介
本体カラーはマットブラックのみです。正面には特に装飾は施されておらず、蓋の境目には薄灰色のラインが引かれているのみのシンプルなデザインです。
シンプルイズベスト、かっこいいです。
背面にはメーカー名が記されたピンクゴールドのプラスティック製のプレートが中央に埋め込まれています。
下面にはリセットボタンとtypeCの充電口があります。
充電口の縁がメッキ加工されていておしゃれ...
表面はマットブラックのプラスティック素材です。
しかし、充電ケースの内側は無機質なプラスティックであり少しだけ安っぽさを感じてしまいます。また、イヤホンは充電ケース本体に磁力で吸着する為、収納時に容易に落下してしまうような心配はありません。
イヤホン本体は充電ケースにあるプレートと同じ色であるピンクゴールドの装飾が施されています。
もしかしたら人によっては好みでないかもしれません。
メーカーロゴをあしらったデザイン性の高い装飾となっています。
イヤホン上部にマイクが一つ、
内側にも一つ、
そして下部にもう一つ存在しています。
ノイズキャンセル、外音取り込み、通話等で使用されるマイクです。
装着イメージ
人間工学に基づいた設計により快適な装着実現しています。
イヤホン・充電ケース共にLEDランプを備えている
充電ケースに備えているLEDインジケーターは3色に光り、充電ケースの充電残量が10%未満で赤、50%未満で黄、50%以上で緑に点灯します。
イヤホン自体にLEDランプはありません。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro は角の無いデザインで持ち運び用に最適
充電ケース本体は同社コンパクトモデル【SOUNDPEATS Mini Pro HS】と比べると大きいですが、角がなく非常に取り扱いやすい形状をしています。
ポケットに入れても痛くありません。
イヤホン本体についてはうどん型でもあるため、大きさを感じるようなことはありません。非常にコンパクトにまとまっていて、こちらも取り扱いやすい良いサイズ感と言えます。
イヤホンは一般的な重量感
イヤホン単体での重量は約4.5グラム。軽いイヤホンだと4グラム程度のものも存在するので、超軽量とは言い難い重量です。
あくまで普通の重量です。けっして重くはありません。
イヤホンを含んだ状態の充電ケースの総重量は49gとなっています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro の接続について
接続方法については一般的なTWSと同じ。充電ケースの蓋を開けてイヤホン本体を取り出すことで接続待機状態となります。この状態のまま接続したい機器側で設定を行うことでペアリングが完了となります。もちろん、一度でもペアリングした機器とは今後、充電ケースを開けてイヤホンを取り出した時点で即接続状態となります。
Bluetooth5.2による安定した接続を実現
干渉防止機能の大幅な向上と、より安定した接続が可能なBluetoothバージョン5.2を搭載しています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro はハイレゾサウンドに対応
LDAC接続によるハイレゾサウンドの再生を実現
本機はLDACコーデックによるハイレゾサウンドの再生に対応しています。
※ハイレゾを実際に体験するにはイヤホンだけでなく、再生する曲はハイレゾ音源で、再生するプレーヤーもLDACコーデックの出力に対応している必要があります。
iPhoneの場合は一般的なACC接続となります。
LDACコーデックとは
LDACとは一般的なSBCコーデックの約三倍にあたる最大990kbps(1秒間に990キロバイト)の情報量を伝送でき、96kHz/24bitまでの音質伝送を実現しています。このことにより情報量の多いハイレゾ音源を再生可能となり、人間の可聴域をこた最大20Hz~40kHzという広い再生音域をカバーするため、より原曲に近い高音質な音楽を堪能することができます。
バイオセルロース製の12mm振動板を採用
本機は植物由来のバイオセルロース製の振動版を採用し、ナチュラルで繊細な音楽を再生することができます。また12mmの大型ドライバーを搭載しており、厚みのある低域、立体感のある中域、解像度の高い高域と、バランスの良い音質を実現します。
実際に聞いた感じとしては、力強い低音を感じますがそこにくどさはなく、同時にクリアな高域でバランスの良い音楽を楽しむことができました。【SOUNDPEATS Mini Pro HS】よりもさらに大きなドライバーとなっており、現時点(2023年2月)においては、SOUNDPEATS史上最高の音質を実現していると言えるでしょう。
より安く、いい音を聞くTWSの最適解なのではないでしょうか。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro はANC(アクティブノイズキャンセリング)搭載
最大43dBのノイズキャンセリング機能を搭載しており、一般的なTWSの35dbノイキャンよりさらに強力な性能を備えています。機能をオンにすることで瞬時に静寂に包まれて音楽鑑賞に集中できる環境を作り出してくれます。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro は通話ノイズキャンセリングも優秀
新たな通話ノイズキャンセリング技術「ENCノイズリダクション」採用することで、環境騒音を最大90%まで抑制、自分の声を相手に聞き取りやすい状態にすることで、快適に会話出来るようになります。
イヤホン本体に片側につき3基搭載したマイクのうち2基をANC用、1基を音声通話専用とすることで、アクティブノイズキャンセリングの性能を高めるとともに、ENCノイズキャンセリングの効果向上を追求しています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro は低遅延ゲームモードを搭載
本機は映像と音声のズレをほぼ感じない、低遅延のゲームモードを搭載しています。音楽ゲームやシューティングゲームをプレイする人にはお勧めのモードとなります。なお、低遅延モードで通信距離が短くなるので、音楽を聴くときには、低遅延モードをオフにすることが推奨です。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro はタッチによる操作が豊富
電源オン | ・イヤホンをケースから取り出す ・イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電源オフ | ・イヤホンをケースに戻す ・イヤホンを10秒ロングタッチ |
再生 / 一時停止 | イヤホンを2回タッチ |
音量を上げる | 右のイヤホンを1回タッチ |
音量を下げる | 左のイヤホンを1回タッチ |
次の曲 | 右のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電話を受ける / 切る | イヤホンを2回タッチ |
着信拒否 | イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
通話切換 | イヤホンを2秒ロングタッチ |
ペアリングモードへ変更 | イヤホンを3秒ロングタッチ |
SIri / Googleアシスタント | 右のイヤホンを3回タッチ |
ゲームモード切替 | 左のイヤホンを3回タッチ |
ANC/ノーマルモード/外音取り込みモード切替 | 左のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
イヤホンタッチセンサーによる操作の種類も豊富にあり、覚えて利用することで非常に快適に音楽鑑賞を楽しむことが出来ます。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro は専用アプリに対応
AndroidとiOSどちらも公式アプリに対応しており、ソフトウェアのアップデートやイコライザの変更をすることができます。
SOUNDPEATS
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専用アプリに弱いSOUNDPEATSですが、本機はしっかりと専用アプリに対応し、しっかりと機能することを確認しました。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro は長時間再生が可能なバッテリー性能を備える
スペック上、充電ケース込みで最大57時間の再生可能となり、超長時間再生可能なバッテリー容量を備えていると言えます。また、イヤホン単体では最大約8時間再生することが可能です。
充電ケースを含めた再生可能時間は2日以上、これはすごいです。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro はIPX4の防水規格に対応
IPX4 : あらゆる方向からの水の飛沫を受けても有害な影響を受けない。
本機はイヤホンのみではありますが、防水規格『IPX4』に対応しています。雨や汗程度であれば故障する心配はありません。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro のその他の性能について
比較的に安いTWSということで、あると嬉しい下記3点の付加価値的機能の搭載はありません。具体的には下記機能です。
・ワイヤレス充電
・デュアルデバイス同時接続
・インイヤー検出
あると便利な機能ではありますが、それぞれを搭載することで1万円以下の価格は実現しないでしょう。
SOUNDPEATS Mini Pro HS との比較
同社製品でほぼ同時期に発売されている【SOUNDPEATS Mini Pro HS】との比較です。結論から言うとほとんど同じ性能価格帯のため、形状やサイズ感の好みで選んでも良いと思います。先述しておりましたが、【SOUNDPEATS Capsule3 Pro】はパッケージではコストダウンしている印象。
サイズ感ではその名の通り【SOUNDPEATS Mini Pro HS】のほうが圧倒的に小さくなっています。もちろんその分バッテリー性能面で差がついており、【SOUNDPEATS Capsule3 Pro】は57時間、【SOUNDPEATS Mini Pro HS】は27時間とダブルスコア以上の差があります。
とは言えイヤホン本体の連続再生可能時間は同じで約8時間です。充電ケースの充電が億劫な人は【SOUNDPEATS Mini Pro HS】は購入しないほうが健全でいることができます。また、その他のスペックの違いについては次の比較表をご覧ください。
機種名 | SOUNDPEATS Capsule3 Pro | SOUNDPEATS Mini Pro HS |
色 | ・ブラック | ・ブラック |
寸法・重量 | イヤホン重量 :約4.97g(片側) ケースサイズ :67.31×50.0×25.9mm ケース重量 :約48.0g(イヤホン含む) | イヤホン重量 :約4.97g(片側) ケースサイズ :60.0×48.0×22.5mm ケース重量 :約37.5g(イヤホン含む) |
チップセット | ? | ? |
ドライバーサイズ | 12mm バイオセルロース製の振動板 | 10mm バイオセルロース製の振動板 |
対応コーデック | AAC,SBC,LDAC | AAC,SBC,LDAC |
Bluetooth | バージョン 5.2 通信範囲:10m | バージョン 5.2 通信範囲:10m |
バッテリー | バッテリー容量:500mAh(ケース) ,35mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約8時間(ANC OFF , イヤホン単体) 約57時間(ANC OFF , ケース込み) | バッテリー容量:300mAh(ケース) 45mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約8時間(ANC OFF) 約6時間(ANC ON) 約27時間(ANC OFF , ケース込み) 約21時間(ANC ON , ケース込み) |
充電仕様 | 充電時間:約1.0時間(イヤホン本体) 充電ポート:USB Type C | 充電時間:約1.5時間 充電ポート:USB Type C |
アクティブノイズキャンセリング | 最大43dBノイズキャンセリング | 最大40dBノイズキャンセリング |
防水規格 | IPX4 | IPX5 |
価格 | 8,480円 | 7,980円 |
SOUNDPEATS Capsule3 Pro の価格
アマゾン定価
⇒ 8,480円(1年保証付き)
まとめ
一万円以下の安いワイヤレスイヤホンを展開しているSOUNDPEATSですが、最近ではハイレゾに対応した商品ラインナップを増やしており、音質面にも力を入れていることが分かります。その中でも本機は遮音性が高いカナル型で強いアクティブノイズキャンセリングを持ち長い駆動時間を実現したバッテリー容量を備え、かつ一番いい音楽を奏でてくれるイヤホンであると言えます。また、非常に売価格も安いことからLDAC入門機としておすすめです。
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