【SOUNDPEATS GoFree2】は2023年11月に中国のイヤホン専用メーカー「SOUNDPEATS」より発売された、軽量で快適な装着感を追求したオープンイヤー型イヤホンです。耳に掛けることで運動しながらでもずれることなく装着することができ、蒸れる心配がない設計となっています。さらに、軽量で長時間使用しても疲れることなく、外音は塞がれず自然に聴くことができるので運動に限らず様々な用途で活躍が期待できます。ここに詳細にレビューします。
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SOUNDPEATS GoFree2 のスペック
機種名 | SOUNDPEATS GoFree2 |
色 | ・パールブラック ・ブラック |
寸法・重量 | イヤホン重量:約9g(片側) ケースサイズ:84.4 × 65.3 × 28.9mm ケース重量 : 約71g(イヤホン含む) |
ドライバーサイズ | 16.2mm ダイナミックドライバー |
マイク | 計基(片側3基) |
対応コーデック | SBC,AAC,LDAC |
Bluetooth | バージョン 5.3 通信範囲:10m |
バッテリー | バッテリー容量:450mAh(ケース) 60mAh×2(イヤホン) 最大再生時間:約9時間(イヤホン単体) 約35時間(ケース併用) |
充電仕様 | 充電時間:約1.5時間(イヤホン本体) 充電ポート:USB Type C |
アクティブノイズキャンセリング | 非対応 |
通話時ノイズキャンセリング | 非対応 |
外音取り込み | 非対応 |
防水規格 | IPX5 |
専用アプリ | 対応 |
その他 | オープンイヤー型耳掛け方式 空気電動 マルチポイント接続対応 専用アプリ対応 技適マーク取得済み |
SOUNDPEATS GoFree2 はデザインが秀逸で耳を塞がないオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン
開封〜パッケージの紹介
相変わらずパッケージには力を入れているSOUNDPEATS。筆者は多くのSOUNDPEATS製品を触ってきましたが、本気も漏れなく質の高い化粧箱を採用し高級感あふれるデザインが施されています。
ネット販売が主体の昨今は、「店頭でジャケ買い」という文化が無く質素なパッケージを採用するブランドが多い中、SOUNDPEATSの力の入れ具合はあっぱれです。
一方で背面は日本仕様にはなっておらず、商品の説明が英語でつらつらと記載されています。また、各種認証マークが表示されていますが、その中には日本の技適マークを確認することができます。
日本向けにはシールを貼っているだけで、各国共通の化粧箱です。この点はコストカットしている工夫です。
内容物の紹介
内容物はイヤホンの他に充電ケーブルとユーザーガイドが同梱されています。ガイドは多言語に対応しており、その中には日本語の表記もあります。
イヤーピースが存在しないので、内容物は少なく感じます。
本体外観の紹介
筆者は「ブラック」色を購入しました。充電ケースの表面は艶消しのブラックで、サラサラした手触りで少しひんやりした触感です。また、ただの艶消しの黒ではなく白い粉を振りかけたようなテクスチャが施されており、上品な質感を演出しています。そして正面中央にはメーカーロゴ輝きを放ちながら埋め込まれているデザインです。薄く平たい丸形で、石鹸のような形状をしています。
側面周囲にはグレーの樹脂素材のラインが施されています。アクセントとして全体的なデザインが引き締まって見える効果があるように感じます。また、ヒンジ部の下には USB TypeC の充電口が据え置かれています。
指輪ケース型の形状で、蓋を開くことでイヤホンが姿を現します。また、正面には充電状況確認用のLEDインジケーターが存在します。LEDの色による充電状況確認方法は下記の通りです。
バッテリー残量確認(蓋を開けることで点灯)
緑色に点灯 | 100~50% |
黄色に点灯 | 49~10% |
橙色に点灯 | 10%以下 |
充電中状況確認(充電中点灯or点滅)
緑色に点灯 | 100% |
緑色に点滅 | 70~99% |
黄色に点滅 | 20~69% |
橙色に点滅 | 20%以下 |
イヤホンは充電ケースに置くように収納
イヤホン本体は磁力で充電ケースに吸着されるため、簡単に収納・取り出すことができます。
耳に掛けて使用する耳掛け式のオープンイヤー型
イヤホン本体は耳に掛ける「オープンイヤー型」です。表面はシリコン系の素材で手触りが良く、柔軟に可動するため耳の形状に合わせて自然な装着を実現します。なお、イヤホン本体には接続確認用のLEDチップは存在しません。
耳を塞がない構造のため、外音を聴きながらの音楽鑑賞が可能です。圧迫感もなく蒸れにくい点もオープンイヤー型イヤホンの特徴です。インイヤー型のイヤホンの外音取り込み機能とは違い、ごく自然な外音を聞くことができます。
ワイヤレスイヤホンとしては重量は重め
本機はその形状から一般的なワイヤレスイヤホンより重量があり、充電ケースとイヤホン本体を合わせて約74gです。
イヤホン単体では8.9g。装着方法が違えど、軽量級の一般的なワイヤレスイヤホンの倍の重量となります。しかし、耳に掛けても重さを感じることなく動いてもずれることが無い為、ランニングなどの運動中に使用するイヤホンとして大活躍します。
ワイヤレスイヤホンとしては大きめ
一般的なワイヤレスイヤホンより充電ケースもイヤホン本体もサイズが大きく、持ち運びや収納にはそれなりのスペースを要します。ポケットでも存在感があり、カバンに入れて持ち運びすることが望ましいです。
サイズが大きい分、落としたり無くしたりするリスクは少なくなる点はメリットと言えるでしょう。充電ケースからイヤホンを取り出す際も落とす不安が少なく、物を良くなくす人にとっては良い選択肢となるでしょう。
SOUNDPEATS GoFree2 は2台のデバイスと同時接続が可能
接続方法は一般的で超簡単
接続方法については一般的なTWSと同じ。充電ケースの蓋を開けてイヤホン本体を取り出すことで接続待機状態となります。この状態のまま接続したい機器側で設定を行うことでペアリングが完了となります。もちろん、一度でもペアリングした機器とは今後、充電ケースを開けてイヤホンを取り出した時点で即接続状態となります。
Bluetooth5.3による安定した接続を実現
干渉防止機能の大幅な向上と、より安定した接続が可能な最新のBluetoothバージョン5.3を搭載しています。人通りの多い場所や電車の中でも通信が途切れにくく、かつ消費電力や遅延を低減する高い接続安定性があります。
マルチデバイス接続機能に対応
また、本機は同時に2台のデバイスに接続することのできる「マルチポイント」機能に対応しています。これにより音楽プレイヤーで音楽鑑賞の途中に掛かってきたスマートフォンの電話着信を同じイヤホンで受けることが可能です。ただし「マルチポイント」接続中はLDACによる接続ができません。また、使用するためには専用アプリから許可をする必要があります。
SOUNDPEATS GoFree2 はハイレゾサウンドに対応
LDAC接続によるハイレゾサウンドの再生を実現
GoFree2は、日本オーディオ協会の「Hi-Res Wireless」認証を取得しており、オープンイヤー型イヤホンとしては驚異的な音質を提供します。深みのある重低音と優れた中高域の調和がとれたサウンドを楽しむことができます。
※ハイレゾを実際に体験するにはイヤホンだけでなく、再生する曲はハイレゾ音源で、再生するプレーヤーもLDACコーデックの出力に対応している必要があります。
なお、aptX系のコーデックには非対応です。
16.2mmのダイナミックドライバーを搭載
信号を実際の音として出力するための機構である振動版部には「ダイナミック型ドライバー」を採用しています。このダイナミックドライバーは一般的なイヤホンの機構となりますが、インイヤー型のイヤホンは10mm程度のサイズに留まるところを、オープンイヤー型の本機はなんと16.2mmにもなる大型のドライバーの搭載を実現しています。ドライバーサイズが大きくなることでよりパワフルなサウンドを再生することができると言われているため、本機ではインイヤー型イヤホンでは味わ合うことのできない質での音楽鑑賞を楽しむことができます。
オープンイヤー特有の音漏れについて
耳の中で音を出力する遮音性の高いインイヤー型のイヤホンとは異なり、耳の表面で音を再生するオープンイヤー型の本機は一定の音量で「音漏れ」が生じます。構造上防ぐことのできない部分であるため、使用するうえでどの程度音漏れが発生しているか認識する必要があります。病院や図書館などの静かな環境では、音漏れがしないレベルまで音量を下げて使用しなければならないので要注意です。感覚としては音量が40%を超えると1m圏内でシャカシャカと音漏れを感じるため、状況に応じて音量をコントロールするようにしましょう。
筆者の聴いた感想
本機の音質については一切不満点はありません。LDAC接続による高音質音源の再生や大型ダイナミックドライバーによる音の再現性など音楽再生機としてととても良いパフォーマンスをしてくれます。しかし、本気で音楽鑑賞をする場合はインイヤー型のイヤホンもしくはヘッドホンの方が良く、ながら聴きに最適化させているオープンイヤー型の本機には音質をここまで拘る必要性はないのかな、と感じました。筆者は子育てをしている身であり、育児中に子供の声を聴きながら音声メディアを片耳で視聴するシーンが多くあり、この場合でも両耳でしっかりと周囲の音を聞くことができる本機をとても重宝しています。また、耳のフィット感や軽量感などから、ランニングにもとても合ったイヤホンであると感じます。
同形状で音質への拘りを少し抑えた廉価モデルがあれば最高ですね!
SOUNDPEATS GoFree2 はカスタマイズに対応した豊富なタッチ操作に対応
内容 | 操作方法 |
電源オン | ・イヤホンをケースから取り出す ・イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電源オフ | ・イヤホンをケースに戻す ・イヤホンを10秒ロングタッチ |
再生 / 一時停止 | イヤホンを2回タッチ |
音量を上げる | 右のイヤホンを1回タッチ |
音量を下げる | 左のイヤホンを1回タッチ |
次の曲 | 右のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
前の曲 | 左のイヤホンを1.5秒ロングタッチ |
電話を受ける / 切る | イヤホンを2回タッチ |
着信拒否 | 着信中イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
通話切換 | 通話中イヤホンを1.5秒ロングタッチ |
SIri / Googleアシスタント | 右のイヤホンを3回タッチ |
ゲームモード オン / オフ | 左のイヤホンを3回タッチ |
イヤホンのタッチセンサーによる操作の種類も豊富にあり、これらを覚えて利用することで非常に快適に音楽鑑賞を楽しむことが出来ます。なお、アプリを使用することですべての操作を無効にすることや、タッチ操作のカスタマイズが可能となります。
SOUNDPEATS GoFree2 は新しいサウンドピーツアプリ【PeatsAudio】に対応
新アプリ【PeatsAudio】は旧アプリと比較してUIが大幅に向上
SOUNDPEATSの新アプリ【PeatsAudio】より、イヤホンのモード選択やタッチ操作の変更や、ソフトウェアのアップデートやイコライザの変更等をすることができます。UIがとても良く、直感的な操作が可能です。
PeatsAudio
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注文番号を入力することで延長保証が可能
初回接続時には延長保証のポップアップが表示され、注文番号を送信することで6か月の延長保証を受けることができます。もともと購入した時点で12か月の保証も付いており、合計で18か月もの長期保証となります。
安心して使用することができますね!
プリセットイコライザーやカスタマイズイコライザーを使用可能
イコライザーについてはこのアプリ上で変更が可能です。多くのプリセットイコライザーやカスタムイコライザーを選択することができます。
また、アダプティブイコライザーはアプリ内でユーザーの聞こえる音域をテストし、その結果を元に自動でカスタマイズされたイコライザーを登録することのできる機能が備わっています。
私はもっぱら「SOUNDPEATSクラシック」を使用しています。
タッチ操作のカスタマイズが可能
新アプリ【PeatsAudio】では、SOUNDPEATSイヤホンユーザー待望のタッチ操作のカスタマイズが可能です。シングルタップの設定を「未定義」とすることで誤操作を防ぐことができます。
マルチポイント機能を使用したい場合はアプリのDLが必須
アプリを使用しなくてもイヤホンとしての使用は一切問題ありませんが、マルチポイント機能を使用する場合はこのアプリ上から許可をする必要があります。
旧SOUNDPEATSアプリ【SOUNDPEATS】にも対応
もちろん、旧アプリにも対応しています。ほぼ同じ操作をすることができますが、UIの違いやタッチ操作のカスタマイズができないので、新しいアプリを使用することをお勧めします。
SOUNDPEATS
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SOUNDPEATS GoFree2 は防水レベル IPX5 に対応
本機はイヤホンのみではありますが、防水規格『IPX5』に対応しています。雨天時や水しぶきがかかる環境でも安心して使用できます。
IPX5:あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない
SOUNDPEATS GoFree2 は付加価値を付けずに価格を優先
高価なTWSでは音楽を聴けるだけではなく利便性や実用性を良くするための様々な付加価値が搭載されていますが、本機は耳を塞がないオープンイヤー型の形状イヤホンとして他製品とはしっかり差別化されている点や、不要な機能が省かれているため、低価格に抑えコストパフォーマンスの優れた製品であると言えます。本機にない機能は具体的に以下の通りです。
・ワイヤレス充電
・アクティブノイズキャンセリング
・外音取り込みモード
・インイヤー検知
下3つはオープンイヤー型イヤホンとしては成り立たない機能です。故になくても問題ありません。
SOUNDPEATS GoFree2 の価格
定価
⇒ 7,880円
まとめ:高コスパオープンイヤー型、ながら聴きイヤホンの最適解
本機は音質の優れた安価なオープンイヤー型のイヤホンです。音漏れに注意が必要ですが、自然な外音を取り込みながら音声メディアの消費や音楽鑑賞をすることが可能です。非常に軽量でノンストレスで、圧迫感や蒸れのない装着体験をすることができるので、ながら聴き用のイヤホンとして大活躍間違いなしです。本文でも触れましたが、その場合の用途では細かい音質は不要で、LDAC接続や大きなダイナミックドライバーは最悪なくても問題ないのではと正直なところ感じてしまいます。しかし、それでも8,000円を切る価格でデザイン、構造、サウンド性能を実現した本機は最高にコストパフォーマンスに優れており、買って後悔のない優れた製品であると言えるでしょう。